Excelは非常に優れたツールです。集計、分析、グラフ作成など、日々の業務に欠かせない存在であり、日本企業のほとんどで利用されています。私たちもExcelを否定するつもりはありません。しかし、30年以上にわたり企業のデータ活用を支援してきた経験から、一つだけ断言できることがあります。
Excelは便利だからこそ限界が見えにくい
最初は一つのファイルから始まります。売上管理、顧客管理、利益管理、予算管理——必要に応じてExcelを追加していく。ところが会社が成長すると、「最新版はどれだろう?」「この数字はどこから持ってきたのだろう?」「このExcelを作っていた担当者が退職してしまった」そんな状況が当たり前になります。
本当に怖いのはExcelではなく"属人化"
問題はExcelではありません。問題はデータが人に依存してしまうことです。作った本人しか分からない、修正できる人がいない、毎月同じ集計作業を繰り返している、数字が合わないたびに原因調査をしている。本来、経営者や社員が時間を使うべきなのは、数字を作ることではなく、数字を使って経営判断をすることです。
データは使われるほど価値が高くなる
私たちはデータを「ためるもの」ではなく、「会社全体で活用するもの」だと考えています。営業、経理、人事、製造、購買——それぞれの部門には価値あるデータがあります。しかし、それらが部門ごとに閉じたままでは、その価値を十分に活かすことはできません。データは共有され、多くの人に利用されることで、初めて企業の知識として成熟していきます。
会社のデータを一か所に集めるという発想
私たちが30年以上取り組んできたのは、会社中に散らばったデータを一か所へ集める仕組みづくりです。販売管理、会計、在庫、生産、人事、勤怠、顧客管理(CRM)——これらを一つのデータ基盤へ集約すると、これまで部門ごとに閉じていたデータを自由に組み合わせて分析できるようになります。
- 営業担当ごとの売上と利益率、さらに残業時間との関係
- 商品別利益とクレーム件数の関係
- 顧客ごとの利益と問い合わせ回数の関係
- 広告費と新規顧客獲得率の関係
- 人件費と部門別利益の関係
- 教育投資と社員の生産性の関係
こうした分析は、一つのシステムだけを見ていても実現できません。営業システムだけでは分からない。会計システムだけでも分からない。人事システムだけでも分からない。しかし、それぞれのデータを横断的に組み合わせることで、「なぜ利益が出ているのか」「なぜ利益が出ないのか」という経営の本質が見えてきます。
私たちは、このように異なる部門のデータを組み合わせて分析することを「データを串刺しにする」と呼んでいます。経営課題の多くは、一つの部門のデータだけでは解決できません。部門を越えてデータを串刺しにすることで、これまで見えなかった改善ポイントや新たなビジネスチャンスが見えてきます。
会社のデータを一か所に集める目的は、データを保存することではありません。組織の壁を越えて知識をつなぎ、経営判断の質を高めること——これこそが、データ基盤を構築する最大の価値なのです。
Excelの役割を変える
私たちはExcelを捨てるべきだとは考えていません。Excelはこれからも優秀な分析ツールです。しかし、Excelはデータを保管する場所ではありません。会社のデータは一か所に集める、そのデータをExcelやBIツールから自由に分析する——この役割分担が重要です。
DWHは大企業だけのものではない
これまで、このようなデータ基盤は大企業だけのものでした。数千万円、時には数億円という投資が必要であり、中小企業にとっては現実的ではありませんでした。しかし現在は、クラウドサービスやAI技術の進化によって状況は大きく変わっています。
ProfitScopeが目指すもの
私たちは30年以上、大企業向けのデータ基盤構築に携わってきました。経営を変えるのは、高価なシステムではありません。正しいデータを、誰もが、自由に活用できる環境です。
ProfitScopeは、大企業だけが利用してきたデータ活用の仕組みを、中小企業でも無理なく導入できる形へ再設計しました。私たちが提供したいのはシステムではありません。データを串刺しにし、利益を多面的に分析し、経営者が自信を持って意思決定できる環境です。
まとめ
- Excelの限界は「属人化」にある
- データは部門を越えて串刺しにすることで価値が生まれる
- DWHはもはや大企業だけのものではない
- ExcelはデータをためるのではなくBIと組み合わせて使うツール
- データ基盤こそ中小企業の競争力を支える経営インフラ